引っ越しから3ヶ月。都内の1Kアパートで一人暮らしを始めた24歳の私が「何かおかしい」と確信したのは、1月に別れた元カレから最後のLINEが届いた3日後のことだった。
階段の踊り場に、見覚えのない黒いビニール傘が立てかけられていた。
前日の帰宅時にはなかった。隣の住民のものでもない(翌朝確認した)。共用廊下の突き当たり、私の部屋のドアが正面に見える角度に、1本だけ。金曜の夜に現れて、土曜の朝には消えていた。
— 階段・廊下・共用部への盗撮カメラ設置は、2023年施行の「撮影罪(性的姿態等撮影罪)」で最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象となる。警察庁の統計によれば、2024年の同法関連検挙件数はアパート・マンション共用部を舞台にした事案が急増傾向にある。
警察に相談したら「証拠がないと動けない」と言われた。それは知っていた。だから証拠を自分で作ることにした。
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目次
2024年・アパート共用階段での検挙が相次いだ理由
2024年から2025年にかけて、東京・埼玉・神奈川のアパートで共用階段・廊下への小型カメラ設置が発覚するケースが複数報道された。手口の多くは、階段踊り場の消火器ボックスの隙間、清掃道具入れの内側、共用の傘立て底部への埋め込みだった。
2025年秋には東京都内の物件で管理人による設置が発覚。住民が「知らないSSID」を自室のWi-Fiスキャンアプリで発見し、発覚につながった。
これらの事例が示す共通点は一つ。被害者が「何かおかしい」と感じた時点で、すでにカメラは動いていたということだ。気づきが遅れれば、映像はすでに外部に送信または保存されている。
傘立てが現れ続けた3週間、私はその「何かおかしい」という感覚を持ち続けていた。
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「次に来たとき、必ず映す」と決めた夜
元カレとの別れは穏やかではなかった。私が一方的に切った形で、「なんで」「理由を教えて」のLINEが2週間続いた後、突然連絡が止まった。怒鳴られるより、静かになる方が怖かった。
3月の第2週。金曜に傘立て出現、土曜朝消滅。月曜夜再出現、火曜朝消滅。週に2〜3回のサイクルで繰り返されていた。
誰かが意図的に置いて、取りに来ている。それ以外の説明がつかない。
やるべきことは一つ。こちらが先にカメラを設置すること。 相手より先に記録を始めること。
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4K画質で「顔と時刻」を残す——最優先の一台
階段・廊下の監視で絶対に妥協できないのは画質と偽装性の両立だ。証拠として警察が受理するには、人物の顔が判別できる解像度が不可欠。そして設置が相手にバレれば、来なくなるだけで何も解決しない。
私が最初に選んだのは、スパイダーズX PRO 4K UT-124W Angel Eye(¥49,800)だった。
このカメラの決定的な強みは3点。4K広角レンズによる暗所対応(アパート共用部の常時点灯照明下で人の表情・服装まで鮮明に記録できる)、長時間待機設計による電池切れリスクの低減、そして「基板完成実用ユニット」としての高い設置自由度。私は廊下側の観葉植物の鉢裏に固定し、設置から2週間、誰にも気づかれなかった。
設置初日から11日目の火曜深夜2時14分、顔と服装を完全に記録した映像が残った。
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玄関の内側で「開いた瞬間」を捉える
共用廊下に電源コンセントはない。バッテリー内蔵型は交換サイクルが課題になる。そこで部屋の玄関内側—室内から扉方向を向けた設置—に使ったのが、スパイダーズX コンセント型・電源タップ型カメラ(¥29,800)だ。
電源タップとして普通にコンセントに刺さっているだけで、24時間連続録画ができる。扉が開いた瞬間の映像をリアルタイムでスマホに通知する設定も可能で、外出中に「今、誰かが玄関を開けようとしている」状況を即座に把握できる。
デスク横のコンセントに差しておくだけで全く違和感がなく、充電器にしか見えない。万が一室内への不法侵入が起きた場合の証拠保全として、玄関内側への設置は最も見落とされない確実な一手だ。
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生活感の中に溶け込む——長期運用のための二台目
短期の証拠取りではなく、長期にわたって「誰かが来た形跡」を継続的に残すには、設置物の生活感が重要になる。金属素材・光沢のある筐体は光の反射で気づかれやすい。
観葉植物型カモフラージュカメラ CK-016B(¥24,800)は、本物の観葉植物と見分けがつかない外観で、動体検知機能により人の動きを感知した瞬間だけ録画を開始する。32GBストレージで動体検知録画なら数週間分の映像保存が可能。Wi-Fiを通じてスマホからリアルタイム視聴もできる。
リビングと玄関の境目に置き、外出中も在宅中も常に稼働させておける設計が、長期の証拠積み上げに向いている。録画データはすべてSDカードに残り、そのまま証拠として提出できる形式で保存される。
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最初の一台をどこから始めるか
4台すべてを同時に揃える必要はない。状況の緊急度と設置場所の条件で、入口を変えればいい。
「まず試したい」「コストを抑えて即日設置したい」という場合は、ティッシュ箱型カモフラージュカメラ CK-017B(¥19,800)が最も手の届きやすい入口になる。
動体検知・Wi-Fi対応・1080P録画という基本機能を、4台の中で最も低い価格帯で備えている。ティッシュ箱は玄関や廊下に置いても完全に生活用品として溶け込む。使い勝手を確認しながら、状況が深刻なら4K対応の上位機種に切り替えるという判断の流れが、費用対効果として合理的だ。
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証拠として警察が動く条件
Q. どんな映像なら警察に持って行けるのか?
A. 日時タイムスタンプ付き・人物顔判別可能・複数回の行動パターンが揃った映像が有効。 1回だけでは「偶然」と判断される可能性がある。継続的な記録が、接近禁止や警告措置につながる。
Q. 共用廊下へのカメラ設置は違法にならないか?
A. 自分が管理権を持たない共用部への設置は、大家・管理会社の許可が必要な場合がある。 自室の玄関ドア内側(室内から外向き)や室内はこの制限を受けない。まず管理会社への相談と同時並行で、室内設置から始めることを推奨する。
Q. 暗い廊下でも映るか?
A. スパイダーズX PRO 4K UT-124Wは暗所対応で、アパート共用部の常時点灯照明下では十分な画質を確保できる。 完全暗所には別途赤外線モデルが必要だが、共用廊下での使用では問題ないケースがほとんど。
Q. Wi-Fiがない場所での録画はどうするか?
A. SDカード録画機能がある機種(CK-016B・CK-017B)はWi-Fi環境なしでも記録を継続できる。 リアルタイム通知はWi-Fi必須だが、証拠保全目的であればSDカード録画で十分機能する。
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感覚を信じるなら、今日動く
踊り場の傘立てを最初に見た日から28日後、私は警察に映像を持参した。接近禁止の警告が出た。傘立ては二度と現れていない。
「まさか自分が」と思っていた。でも証拠が出た瞬間、まさかではなかったと分かった。感覚は正しかった。ただ証拠がなかっただけだった。
状況別の推奨はこうなる:
「何かおかしい」という感覚が今あるなら、その感覚に従って今日一台選ぶ価値がある。証拠は、置いたその日から積み上がり始める。
※撮影は関連法令を遵守の上、ご利用ください。登場人物・団体は全て架空です。


