土曜日の夜、11時14分。
リビングのダウンライトを落として、夫がまだ風呂場にいる時間に、ソファの肘掛けに置かれたスマホが振動した。1回、2回、3回。着信音ではなく、通知の振動。夫は取りに来なかった。
画面に触れた。黒無地のロック画面が光った。11月から変わった画面。前は家族写真だったはずだ。運動会の写真、3歳のころの上の子が笑っていた。今は何もない黒い画面に、私の顔が薄く映るだけだった。
その夜から、「たまたま」で片付ける気持ちがなくなった。接待ゴルフが2週連続でキャディなし、夜の帰宅が週3で日付をまたぐ、夫のクローゼットに使った形跡のない新しいシャツが増えていた。全部「たまたま」で説明できる。でも、土曜の夜の振動3回は、何かが壊れた音だった。
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目次
2025年秋から急増した「家庭内証拠収集」相談の実態
2025年後半、複数の家庭問題専門の法律事務所が「証拠を持って来訪するケースが増えた」と発信している。離婚件数自体は横ばいでも、最初の相談時点で映像証拠を持参する割合が前年比で大幅増加したという傾向が出ている。スマートフォンの小型化・高性能化と、家庭用隠しカメラの普及が背景にある。
弁護士が相談の冒頭で必ず言うのはこうだ。
「不貞の証拠として裁判で有効なのは、映像か、本人が送受信したメッセージの記録です。状況証拠や感覚だけでは、どれだけ確信があっても交渉で使えません」
自宅リビングや玄関に設置した小型カメラの映像が不貞行為の証明として採用された判例は、2020年代に複数存在する。重要なのは設置場所の権限だ。夫婦が共同で居住する自宅の室内にカメラを設置することは、基本的に違法とはならない。「カメラを仕掛けるなんて」という心理的ハードルが、本来できることを妨げているケースが多い。
知らなかっただけで、動ける状況だった人が、証拠なしのまま交渉に入って不利な条件を飲まされている。その事実を、まず知るべきだと思う。
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玄関の下駄箱の上に置いたティッシュ箱
最初に選んだのはティッシュ箱型カメラ CK-017B(19,800円)だった。
理由は単純だ。玄関の下駄箱の上に置いても不自然じゃない。動体検知機能があるから、人が帰宅した瞬間から自動で録画が始まる。WiFiでスマホに通知が来るから、外出中でも「今、誰かが玄関を開けた」とリアルタイムでわかる。
設置から4日目の夜、夫より先に帰宅した「誰か」の映像が記録された。女性だった。玄関から廊下まで、17分分の映像が残っていた。1080Pの画質は顔の判別に十分で、音声も拾っていた。夫の会社の同僚だと後で確認した。4日で、状況から証拠に変わった。
19,800円は、この状況において安い買い物だった。
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リビングの角に置いた観葉植物が映したもの
玄関映像で「来た」「入った」はわかった。でも弁護士が言う「有効な証拠」に必要なのは、何が起きたかの映像だった。リビングに死角を作る理由はなかった。
置いたのが観葉植物型カメラ CK-016B(24,800円)だ。フェイクグリーンの葉の間に1080Pのレンズが仕込んであり、スマホからリアルタイムで映像確認できる。リビングのコーナーに置いても違和感がなく、インテリアとして以前からあったかのように溶け込む。在宅ワークの荷物の隣に置いても誰も見ない。
外出先のスマホから画面を開いた時、二人がリビングのソファに座っているのが見えた。子どもが毎日座っている場所。感情的にならない方が証拠は揃えやすいと後で弁護士に言われた。その時は画面を持つ手が少し震えたが、録画は止めなかった。止める理由がなかった。
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「週末ゴルフ」の違和感を記録する前に、家の中を固める
夫の行動でもう一つ引っかかっていたのが、週末のゴルフだった。2回連続で「キャディなし」で行ったと言っていたゴルフ場の名前を後から調べたら、キャディ付きのプランしか存在しないコースだった。領収書にある店名と実際のサービス形態が噛み合わなかった。
外での証拠収集はまた別の話になるが、帰宅時間・服装の変化・外出時の持ち物を家庭内で継続記録することは証拠の補強になる。裁判では「一枚の決定的な映像」より「複数時間帯・複数角度での記録の積み重ね」が評価されやすい。そのためには、長期間にわたって電池切れなく動き続けるカメラが必要になる局面が来る。
検討したのがGX-105(89,800円)だ。4K画質、暗所でも赤外線で鮮明に映る、最大180日待機という業務用に近いスペックを持つ。
夜中の帰宅、週末前後の行動変化、深夜に廊下を歩く様子。これらを2週間以上継続記録する必要がある局面では、「電池が切れていて映っていなかった」では取り返しがつかない。GX-105の180日待機という数字は、精神的な安定にもなった。充電を忘れても記録が止まらない。2週間試した感触として、深夜の廊下を赤外線で捉えた映像は、暗くても顔の細部まではっきり確認できた。89,800円は、離婚訴訟での慰謝料交渉力を考えれば十分に回収できる価格だ。
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外出中の「もしかして今も」を解決する
記録を続けながら、外出中に「今、家で何かが起きているかもしれない」という感覚が離れない時間帯があった。スーパーのレジに並びながら、子どもの習い事の送り迎えをしながら、スマホを何度も確認した。
その時に有効だと知ったのがモバイルバッテリー型カメラ CK-MB01(15,800円)だ。見た目は普通のモバイルバッテリーで、実際に充電ケーブルを刺してスマホに充電できる。机の上にあっても、誰も怪しまない。1080P画質、長時間録画対応。
夫が在宅の日、自分が外出する時間帯に「誰かが来るかもしれない」という状況なら、充電中のバッテリーとして部屋に残しておける。実際に充電中のケーブルが刺さった状態で置いてあれば、まず誰も触れない。15,800円は全機種の中で最も入りやすい価格帯だが、映像の精度は十分だった。
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3週間後、弁護士が言った言葉
設置から3週間で、手元に4本の映像ファイルが揃っていた。玄関の動体検知映像が2本、リビングの観葉植物型が1本、深夜の廊下を赤外線で捉えた映像が1本。スマホのアルバムに保存して、バックアップも取った。
弁護士に見せた。
「これで十分動けます」
その言葉を聞いた時、何かが決まった気がした。決心ではなく、もっと静かなもの。確かめることも、裏切られることも、どちらも終わりにできるという実感だった。直感は正しかった。でも直感は証拠にならなかった。映像だけが証拠になった。
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今日、何を確認するか
今、同じ状況にある人へ。
最初の一歩は玄関だ。ティッシュ箱型CK-017B(19,800円)を下駄箱の上に置くだけでいい。動体検知で自動録画、WiFiでスマホ通知、1080Pで顔判別できる画質。これで「映った」「映っていない」がわかれば、次のステップが見えてくる。
リビングに死角があるなら観葉植物型CK-016B(24,800円)を加える。長期継続が必要になったならGX-105(89,800円)で180日間の記録体制を作る。外出中に家を監視したいならCK-MB01(15,800円)を机の上に置いておく。
証拠収集は感情を一時棚上げにして、機械的に続ける作業だ。でも、その先には必ず結論がある。「あの夜の通知音は気のせいだった」という結論かもしれない。それでもいい。確かめた事実が、どちらの方向であれ、次の人生を決める。
今日から動く理由は、十分にある。
※撮影は関連法令を遵守の上、ご利用ください。登場人物・団体は全て架空です。


